「香り」は無形の芸術
ユーザーの肌の上で起こる旅物語
デルベのパフューマ―が香りをクリエイティブする際に抱いた想いや、インスピレーションを受けたものなどをご紹介
今回は「チェリーブロッサム」がもたらす香りの旅
文化的にも地理的にも遠く離れている日本とイタリア
デルベというブランドで繋がっているこの2つの国を「桜」という日本を象徴するような花を介し
お互いの文化に対する称賛と敬意を抱きながら、桜の優美さと繊細さの両面を表現することをテーマとし、制作された香り。
幻想的な美しさと長く続くことのない刹那的な美をもって、多くの人々を惹きつける「桜」
柔らかで慎ましい香り、ほほえましい色づきの薄紅色の花びら
丁寧に優しく触れようとも、小さな力で散ってしまうその繊細さ
アイテムのテクスチャーにおいても、花びらに触れた際の柔らかでシルキーな感触を
模倣して作られており、満開の桜の自然な優雅さを反映した感覚的な体験を生み出します。
また、時代を超えて一年中桜の美しさを体感することができるよう
静けさと洗練さを体現したデザインで、パッケージには満開の桜並木の色彩を反映しています。
桜は明るい未来への吉兆を表わし
開花の華やかさは長くは続かず、数日後にはつむじ風により散ってしまう儚い花
これは生命の真髄を表わしています。
花の開花、誕生、生命・・やがて花は散り大地へと回帰する
そのループに最大限の輝きがあることを示しています。
外からのフィルターを通して見た日本の桜のイメージではなく、
内からのフィルターを通して感じる桜の美しさを香りで表現。
特に「花びら」部分の繊細さに重きを置いて制作することで、日本サイドから見た桜のイメージが
具現化されていると言えます。
山の中腹あたりから見ていた景色の美しさに感嘆としているところ
ベルガモットやマンダリンがその軽やかで親しみやすい香りをもって、
一気に頂上近くへと導くように足取りを軽く感じさせてくれる・・
見たこともないような見事な風景を演出するのはマグノリアとシクラメン
薄紅色の絨毯がじんわりと広がっていくのを感じながら、美しさのピークへと到達し
ここまでの苦労と頑張りをその美しさをもって讃えます。
一瞬たりとも見逃してはならない、その貴重な「ピーク」の時間・・
見渡す限りに広がる満開の桜を十分に楽しむと
もときた場所へと回帰する時間のはじまり
ゆっくりと花を閉じるようにムスクやアンバーグリスが余韻を残しながら
名残惜しい気持ちを表しているよう
このタイミングで現われるベチバーが
つい先程までそこにあったはずの美しい景色は、つむじ風によって一瞬でその姿を消し
まるでこれまでの出来事が夢であったかのように、ほのかな土の香りを残します。
それでも、ひらひらと土の上へと重なってゆく薄紅色の花びらは
夢ではなかったことを証明し、新たな未来への吉兆を予感させます。
桜が長く愛されるのは、ぱっと咲いてぱっと散るその潔さと生き様に憧れを抱く気持ちがあるから・・
人生におけるピークは短く、そこへ辿りつくまでの道のりが大半を占め
また、それが最も重要であると教えてくれる。
それはまるで原点回帰への旅物語
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